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JB23W-3型 2000年式 クラッチオーバーホール

 

クラッチカバーから異音発生のため修理となりました

約14万km走行の初期型JB23W。エンジンが冷えているとき、クラッチペダルを踏むと異音の音量が低くなる。エンジンが暖まると音量が低くなる。そんな問診でした。車両は良いコンディションでメンテナンスされてきている様子です。

アイドリング状態で点検すると、エンジン後方から聞こえてくると診断。クラッチケーブルのサービスホールから覗いて見ると、、、何かの金属の破片が数個落ちてきました。

クラッチのクッションプレートが破損しています。クラッチカバーとクラッチディスクが密着するクラッチ・プレッシャープレートをつなぐ板バネのプレートです。変速ショックを軽減するためにあります。トランスミッションへの振動変動も安定させてくれる部分です。

クラッチカバーは非分解式のため、この部分だけ交換は不可能です。クラッチカバーは製造時にバランス取りされています。クラッチディスクも同様です。

破損したプレートがトランスミッションのベルハウジングに接触。主な異音の原因です。また、クラッチディスクの半クラッチなどで発生するクラッチディスクの摩擦材のダストが堆積しており、レリーズベアリングなどに堆積していたためベアリングの動きが悪化します。

クラッチ・レリーズベアリングはその名のようにレリーズするためのベアリングです。(クラッチペダルを離した状態)ですが、レリーズする動きはプッシュ式です。クラッチカバーのダイアフラムスプリングをベアリングで押して、クラッチを切り離します。IMPSではこの動きがとても重要だと常に考えており、修理整備ではこだわって研磨して、品質の良いグリースの採用をしてきています。整備完了後のクラッチペダルの踏む力加減は軽くなります。また、クラッチペダル遊び調整も適正に行います。クラッチがペダルの奥の方でつながるのは、クラッチペダル遊びが過大です。調整で遊びが課題の場合、クラッチが切れていない瞬間が起きてしまい、無理にシフトを入れる操作に入ってしまいトランスミッションを痛めてしまうことがあると考えています。クロカンシーンでも微妙なクラッチ操作はとても重要なので、半クラッチの微細化も整備作業に含まさせていただいています。特別なパーツを追加することではありません。

ともあれ、作業完了後、試走。再び快調に走行していけます!