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9月, 2023の投稿を表示しています

JB74W-3型の街乗りと実践的クロスカントリー走行のためのセッティング

JB74W-3型の新車をベースに総合的なセッティングの依頼を受け付け、トランスファーのセッティングとガードの装備を担当しました。 自然吸気エンジンK15Bはアクセルレスポンスの素早さがあり、低速走行時のアクセルワークなどはややシビアに操作しなくてはならないとおもいます。シティーユースや長距離走行に有利なギア比でありますが、もう少しクロスカントリー走行向けにセッティングします。まずは、トランスファーの4x4HiレンジLowレンジ・ギヤレシオをチューニング。トランスミッションのギヤ比、デファレンシャルギヤ比を全て含めた総減速比を机上で確認すると、クロカン走行にとても有効なギヤ比になると考えています。全域のギヤ比のバランスがとても重要だと考えています。1速〜5速、4x4/Hiレンジ・Lowレンジギヤ、選択出来るギヤ比を持っていることが、刻々と変化するクロスカントリー路面へ、ドライバーが対応できる武器になるのです。 トランスファーガードと強化ブラケットを装着。ラダーフレーム中央付近は路面と接触する距離が近くなりがちになるため、ガードやブラケットの強化が必要です。 フューエルタンクガードを装着取り付け。下廻りを見ていると、可能な限り、ラダーフレーム下部にコンポーネントが突出しないようになっているとおもいます。フューエルタンクは樹脂製です。金属カバーに覆われていますが、強い衝撃が想定される場合タンクガードは必要なのです。その他にもサスペンション、デファレンシャル・エアーロッカー、ドライブシャフト、タイヤ、ウインチ、バンパーと多くのセッティングが続きます。

JB74W-3型 サスペンション・セッティング

JB74W-3型にてサスペンション・セッティングを行いました ノーマル状態から新規装備です。モトレージ・TERRA HOTコイルスプリングキット(車高20mmUPコイル&ビルシュタイン46)のサスペンションキットを採用。構成パーツはコイルスプリングとダンパーです。操縦安定性向上を図るためセッティングとなります。 拡大されたホイールアーチとホイールハウスのおかげもあって、20mmUPとしながらも今後のタイヤサイズアップも想定すると、良いバランスになるとおもっています。 JB74WもJB64W同様に、サスペンションアーム・ブッシュのバインディングセッティングを行いました。JB74WのワイドトレッドのサスペンションジオメトリーはJB64Wに比べ、より正確性があるサスペンションの動きになっています。これから関連するセッティングが実現してくる楽しみに溢れています。

JB64W-1型 サスペンション・リセッティング

走行距離約10万kmのJB64W-1型のサスペンション・リセッティングを行いました。 JB64W発売から着実に走行距離も使用も増えてきており、走行用途に合ったチューニングが求められてきています。 装着されていたショックアブソーバーは複筒式(ツインチューブ式)のダイアル調整タイプ。製造はKYB製です。減衰力設定は販売元によるところがあります。ツインチューブ式ショックアブソーバーは非分解式のため定期交換となります。 ビルシュタイン・モトレージ・スペシャル(ドイツ製)を採用しました。単筒式(シングルチューブ式)となり大径ピストンサイズになります。ダイヤル調整やその他調整機構はありません。ストローク長さを考えれば、調整機構を設けず、たくさんのダンパーオイルをピストンのオリフィスを通過させることが構造上とても大切だとおもっています。減衰力設定は長年のノウハウと走行実績に裏打ちされたセッティングとなっています。素早く減衰させ、車体の無駄な挙動やタイヤグリップを油圧コントロールを機能させる、減衰力特性変化になっています。 ショックアブソーバー(ダンパー)の交換だけではバランスのとれた適正なセッティングになりません。(今回はノーマルコイルスプリングを採用。車高はノーマルから変化しません。ダンパーの寸法はノーマルコイルスプリング対応寸法でなくては装着出来ません) サスペンション・アームをIMPSフロント・コントロール・アームを装備し、組み合わせるブッシュもバインディング・セッティングすることが重要です。(バインディングとはサスペンション・アクスルが捩れようとする時の抵抗力です。操縦安定性にとても影響のある要素です)リヤ・コントロールアームはノーマルを踏襲し、ブッシュをバインディング・セッティングを行い、操縦安定性を安定化させ、ビルシュタイン・モトレージ・スペシャルダンパーの素早い減衰力の立ち上がりをより一層、安定化させる目標です。試走では、ノーマル車高のとても軽快な直進性となり、荷重移動が速く、加速時のコーナーリング時の操舵力の減衰力制御の立ち上がりも素早くなり、走行したい場所にタイヤを転がせて行きやすいのです。不安定な車体の挙動も非常に上手くダンパーが油圧制御を行なっている手応えがあり、それが快適性に感じ取れます。 ノーマル然とした風貌ながら、セッティングがとれている姿がとても格好