JA12Wのお客様からIMPSアルティメットLSDの設定依頼がありました。JA12WはF6A型SOHCエンジンを搭載しており、当時併売されていたJA22WはK6A型DOHCエンジンを搭載しています。エンジンのトルク特性は異なるため、F6A型エンジンを搭載したJA12は、オフロード走行に有効なエンジントルク出力であると考えられます。IMPSアルティメットLSDはリアに設定し、タイプ2の55°をご提案いたします。プレッシャアングル55°では、タイプ2と比較してLSD差動力のコントロールの幅が広いため、未舗装路、グラベル路面、ダート路面、クロスカントリー路面など、コントローラブルにLSDを効かせることができ、タイヤのトラクション向上に繋がります。また、1輪が浮いてしまうサスペンションのアーティキュレーション状態においても、左右のトルク配分と増大、レスポンスが優れているため、スタックするリスクは大幅に減少します。ただし、限界性能は存在します。IMPSアルティメットLSDリア・タイプ2・55°は、ケースに1本溝がございます。デフに装着後、オイルフィラーボルトを取り外すと、この溝がボルト穴から確認できるようになっています。LSDオイルは専用LSDオイルをご使用ください。定期的なデフオイル交換を行うことで、安定した作動制限効果が得られます。
JA11Cの車体右傾斜に関するメンテナンス依頼を受けました。リフトアップ・リーフスプリングのオーバーホールと、ピボットブッシュおよびシャックルアイブッシュの交換を実施いたしました。リーフスプリング右リア側のヘタリにより、車体が右に40mmほど傾斜しておりました。JA11はリーフスプリングのキャンバー(反り)とシャックルの長さによって車高が決定されますが、半月形状のリーフは経年変化によりキャンバー(反り)が弱くなってしまいます。リーフスプリングを分解し、2番、3番リーフをプレス機で反りを強め組み付けましたが、これは一時的な処置となります。 ブッシュは全て交換いたしました。ボルトが通る位置のゴムが劣化していたため、中心がずれており、車高に影響が出ていたと考えられます。 正面からの写真です。水平に撮影しております。リーフスプリングとブッシュを全て交換し組み付けましたが、依然として10mmほどの右傾斜が見られます。ただし、リーフスプリングの修復ではこれ以上の修正は困難です。運転席右側に乗車した場合、荷重は4輪に均等に分散されます。右側のみに偏って重くなることはありません。ジムニーはパワートレーンが右側に配置されているため、駆動にかかる反力は左右で不均等となります。 IMPSアルティメット・リヤ・LSDの組み付けを承りました。タイプ1の65°を設定いたしました。タイプ2は55°です。65°はプレッシャリングのカム角度が広く、LSD差動タイミングが速いタイプです。イニシャルトルクは内圧式のため、瞬時に差動力が発生します。作動方向は2wayで、アクセルON/OFF両方で動作します。LSD効果の差動力は、タイプ1も2も同様です。鋭いレスポンスと高い差動力により、ショートホイールベースのJA11では、4輪アーティキュレーション状態で方輪1輪が浮いてしまうような状態になる直前に瞬時にLSD差動が開始されるため、低速走行時、悪路走破性が飛躍的に向上します。