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JA11V-AT リーフスプリングオーバーホール

リーフスプリングから音がするとの修理依頼を受け、リーフスプリングオーバーホールを実施いたしました。リーフスプリングの構造を熟知した上で行う必要がある作業です。分解して点検したところ、2番リーフのサイレンサーパッドの摩耗が限界を超えておりました。また、ヘルパーリーフの板間摩擦が強かったためか、こちらも摩耗が進んでおりました。摩耗損傷が大きい場合はリーフスプリング交換が必要となりますが、今回のケースはメンテナンスで修復可能なレベルであったため、板間にグリースアップを施し、サイレンサーパッドを交換いたしました。シャックルブッシュ、アイブッシュも新品に交換いたしました。なお、修復のための補修部品が生産販売終了となっている場合は、修理不可と判断させていただく場合がございます。

リヤリーフスプリングも同様に分解いたしました。センターボルトが固着しておりましたため、サンダーでボルトを切断し、交換いたしました。曲がりやリーフスプリングのヘタリについても点検いたしました。

サイレンサーパッドを取り外したところ、摩耗により薄くなっていることが確認されました。金属同士の摩擦を軽減するため、末端部には樹脂製の摩擦係数が低いパッドが装着されています。

社外品サイレンサーパッド(持ち込み)を8枚使用しているようです。

経年劣化したアイブッシュは、ゴム部分が破断していました。アイブッシュはフレームに設置されたブラケットにボルトで固定されていますが、経年劣化が進むとボルトが錆びつき固着し、切断しなければリーフスプリングの取り外しが困難となるケースも見受けられます。

リーフスプリングは、親バネが巻くアップターンドアイに圧入されます。IMPS高次元サスペンションキットJA11(生産終了品)に採用されていたリーフスプリングは、フルテーパーリーフでミリタリーラッパーでした。ベルリン巻き、キャスターウェッジ、4x4エンジニアリングの鍛造シャックルなど、数々の銘品によるリーフスプリングサスペンションセッティングは、理解しておくべき重要な要素です。