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11月, 2021の投稿を表示しています

JA22W-2型 トランスミッション・オーバーホール

   JA22W-2型の5速トランスミッションの1速と2速シフトが悪く、オーバーホールを行いました。全体にオイルが付着して汚れています。エンジンオイルの漏れも確認したので、飛散したエンジンオイルが混じっています。クラッチベルハウジングにもエンジンオイルとおもわれる汚れ。  分解洗浄を行いクリーンにします。洗浄すると状態がわかるため重要な作業です。  クラッチレリーズベアリングが摺動するスピンドル部分は給脂ができない構造です。メンテナンス不良はスピンドル段付き摩耗を起こすためレリーズベアリングの動きが悪化し、クラッチペダル踏力が大きくなり、重く感じてきます。オーバーホールではスピンドルを丁寧に研磨を行いコンパウンド研磨も施します。 ギヤとシャフト、ハブユニットを分解洗浄を行い点検。状態は良くシンクロナイザリングの摩耗がシフトしにくい要因でした。シンクロナイザリングは消耗パーツです。ギヤやシャフト類、ハブユニットの新品補修パーツの廃番が多く、状態の良い貴重なパーツです。 カウンターギヤはベアリングを取り付けケースに圧入。慎重にケースにはめ合わさないとケースが損傷します。 カウンターシャフトのベアリング部分のプラグです。プラグとベアリングの間の空気が抜けにくいため組み込み後にプラグが押し出されてしまいます。ベアリングの向きとプラグの取り付けにノウハウが必要なのです。 メインシャフトへ各ギヤとハブとシンクロナイザリングを組んでいきます。組み込み前後でシンクロナイザリングの当たり光明丹点検とハブとクリアランスをシックネスゲージ測定です。 ケースを組み付け、車両搭載の準備に入ります。 シフトレバーのロワーブッシュの粉砕破損が多く見られます。ロワーブッシュは半球型です。シフトレバーの動きが悪化してしまいます。オイルに犯されるため定期的な点検が必要です。  クラッチカバー&クラッチディスクを交換。スズキ純正部品です。 クラッチケーブルも合わせて点検。JB23Wまでワイヤー式です。クラッチペダルレバーに引っかかる形状です。小さなローラーがありますが、摩耗しています。 新品パーツのクラッチケーブルはワイヤーグリースがパッキングされています。が、ペダルレバーに引っかかる箇所は組み付け時にグリースアップが必須なのです。 トランスミッション・レリーズレバーに取り付くのは、スプリングと

IMPSアルティメット・リヤ・L.S.D JB23W-6型セッティング

IMPSアルティメット・リヤ・L.S.Dを定期点検組み付け調整を行いました。  分解前点検ではリングギヤとピニオンギヤのバックラッシュが過大に。分解洗浄点検ではL.S.Dサイドベアリング摩耗交換時期と判定。サイドベアリングを新品パーツへ交換。  IMPSアルティメットL.S.Dはオーバーホール可能です。今回はクラッチディスクプレートの状態も良好。プレッシャーリング55度の損傷も少なく、付着した汚れを洗浄。  L.S.Dの組み付けでは専用L.S.Dオイルを塗布しながら組むことを推奨しています。イニシャルトルク点検。組み付けのイニシャルトルク点検はデフに入力トルクをかけていない状態のイニシャルトルクを点検。実際はエンジンからの駆動力が掛かった状態のイニシャルトルクがあります。無負荷状態のイニシャルトルクをチェックすることで目安になります。 バックラッシュが0.05mm多かったので、L.S.D差動にタイムラグがややありました。最適なバックラッシュ調整にてL.S.Dの応答性が改善。 定期的なメンテナンスがとても大切です。