スキップしてメイン コンテンツに移動

JB23W-7型 トランスファーシフト・アクチュエータのトラブル

 

2008年式JB23W-7型トランスファーシフトはボタン式を採用しており、4WDシフトコントロール制御に不具合が発生。4WDボタンを押しても4WDシフトが作動せず、コンビネーションメーターの4WDランプが点滅。整備においては、4WDシフトコントローラーの自己診断整備モードを起動させ、DTCコード(4WDコントロール・ダイアグノーシストラブル・コード)を4WDランプの点滅回数により目視で読み取り、点検を実施します。

4WDシステムにおける診断トラブルコードが2件検出されました。両コードとも、4WDリミットスイッチの通電不良を示唆しております。したがって、次の点検は、トランスファーアクチュエータ(電動モーター)をトランスファー本体から取り外し、乾電池を用いてモーターを通電させ、回転駆動の確認を行います。また、サーキットテスターを用いて、2WDから4WDへの移行時の接点の状態を導通点検します。モーターが乾電池による通電で動作しない場合、内部リミットスイッチは2WD位置で導通が確認されるものの、電源供給が不十分であるため、モーターが動かず、2WDから4WDへのシフト不良が発生していると考えられます。さらに、トランスファーギヤ内部に異常が生じている、または組み付けミスにより、内部シフトフォークの噛み合いが適切でない場合、トランスファーアクチュエータ制御はリトライ駆動を実行します。リトライシフトでもシフト困難が継続する場合、トランスファー本体のメンテナンスが必要となります。

トランスファーアクチュエータは分解不可使用部品ですが、原因追及のためケースを開けたところ、内部に水滴が確認され、腐食が見られました。寒冷地使用等による結露が原因と考えられます。リミットスイッチの接点部分はモーターケースの奥部に位置するため、更なる分解が必要となりますが、腐食状況を鑑みると、接点の腐食も十分に考えられます。モーターの回転トルクは大きくないため、軸に巻かれたゼンマイばねが回転トルクをアシストする構造のようです。対策としては、モーターケースの接点側にブリーダーホースが接続されていることから、ブリーダーホースを延長して車室内まで引き込み、エアコン除湿効果を得ることで結露防止に寄与する可能性があります。また、ケースOリングの密着性を向上させることや、内部にCRC6-66水置換スプレーを噴霧しておくことも有効な対策と考えられます。現状では補修部品の販売が行われておりますが、補修部品の生産が廃止された場合には、モーターのリビルドによる修理方法を検討する必要が生じます。補修部品が入荷次第、交換してシフト確認を行い作業していきます。