走行中にパワーダウンとのことで、圧縮圧力を測定点検。3番シリンダー圧縮圧力ゼロ。1番シリンダー10.16kgf/㎠。2番シリンダー10.16kgf/㎠。走行距離は約99000km。オイル消費過大。 3番シリンダーヘッド・スパークプラグ溶融。1番と2番もくすぶり状態。 シリンダーヘッドカバーを取り外し、状態を見るとカーボンスラッジが大量に堆積しています。オイル交換はしてきたとのことですが、オイルの品質が良くないオイルだったと推測。 1番と2番ヘッド燃焼室もカーボンスラッジの固着が多かったです。燃焼状態は未燃焼が続いていたのでしょう。 3番ヘッド燃焼室のエキゾーストバルブ欠損。(エンジンフロント側のヘッドバルブ) カーボンスラッジがヘッドバルブ当たり面に堆積。異常燃焼も発生していたとおもわれます。 1番ピストン頂部。カーボンスラッジが大量に堆積。ディトネーションやノッキング異常燃焼の要因になります。 2番も同様にカーボンスラッジが大量に堆積。 3番ピストン頂部に欠損したヘッドバルブ片が残っていました。他の残留物がある可能性があるため、補機類の点検洗浄組み付けが必須となります。 エンジンメンテナンスを完了。適正なK6Aエンジンパワーとトルクとなりました。 エンジンメンテナンスのオイルセッティングはMOTUL300Vクロノ10W40。 エンジンオイルによるトラブルはあってはならないため、IMPSでは強く推奨しています。