ジムニーシエラJB74W-4型ATの新車をご購入いただいたお客様より、サスペンションセッティングおよびIMPSアルティメイト・LSDリヤのセッティングに関するご提案を賜りました。早速作業に着手いたしました。オーナー様はJA11C-3型も所有・ご利用されており、Jimny AND Jimnyのライフスタイルに対する審美眼は大変優れております。
JB74Wのボディーホイールハウスおよびタイヤ&ホイールのクリアランスは、広範に確保されています。これは、豪雪地等におけるチェーン装着作業の利便性を考慮した設計とされています。整備作業中においても、作業エリアの広大さが確認できます。この特性を活用したルックス重視のタイヤ外径サイズアップは、サスペンションセッティングを綿密に決定した後に実施すべきです。また、JB74Wにおいては、大外径タイヤの装着は、アクスル(ホーシング)、ドライブシャフト、およびデファレンシャルギヤの強度想定値を超えてしまう場合、チューニングバランスの悪化を招く可能性があります。IMPSでは、走行シーンおよび想定されるタイヤサイズを考慮し、セッティングを推奨しております。
リヤサスペンション・コントロールアームは、強化タイプにセッティングされています。リヤサスペンションアームの剛性、傾斜角、バインディング、そしてサスペンションストロークにおけるタイヤトラクションに、非常に大きな影響を与える要素です。サスペンション性能を最大限に発揮させるため、上質な鋼材を用いたコントロールアームがセッティングされています。
リヤサスペンションシステムは、コイルスプリングをアクスル上方に配置する設計となっています。新型フレームは、アッパーコイルスプリングマウントブラケットがフレームメンバーに溶接されているため、優れたステイ剛性を実現しています。ダンパーのロアーブラケットはロングボルト化されており、メンテナンス性を向上させています。また、ラテラルロッドとラテラルロッド傾斜角補正ブラケットもセッティングされています。
IMPSセッティング以外のジムニーのコイルスプリングセッティングでは、様々なブラケットを用いてダンパーなどをアクスルに接続し、コイルスプリングスペーサーなどを介してコイルスプリングをセットする手法を見受けます。しかし、IMPSでは、タイヤに伝わる駆動力とサスペンションの伝達力を最大限に発揮するため、これらの手法を極力採用しないセッティング思想を採用しています。各パーツをタイヤに近く、直結させることで、レスポンスの低下を防ぎ、最適なパフォーマンスを実現しています。
ビルシュタイン単筒ダンパーのシリンダー外径は50.1mmから50.2mmの範囲に設定されています。ダンパーの外径サイズの大型化は、内部ピストンサイズの拡大に相当し、受圧面積の最適化をもたらします。これにより、ダンパーの減衰力安定性能が向上します。本ダンパーは、シンプルな構造でありながら高剛性のシリンダーを採用しており、ダンパー減衰力の生成に不可欠な要素となっています。内部構造にはフリーピストンが内蔵されており、ダンパーオイルとガス室は明確に隔離されています。この設計により、特にダンパーオイル油面におけるエアーレーションの発生を抑制し、ダンパーの優れた性能を維持します。
車両の車高は20ミリメートル向上いたします。タイヤおよびアルミニウムホイールは現在入荷待ちの状態であり、入荷次第、タイヤおよびホイールのセッティングを実施いたします。