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8月, 2025の投稿を表示しています

JB23W-1型ATの車検分解整備とメンテナンス

JB23W-1型ATの車検分解整備とメンテナンスのご依頼を受けました。 ターボチャージャーからエンジンオイル漏れと排気ガスの汚れを確認したため、ターボチャージャーを交換いたしました。ターボチャージャーはJA71~JB64W型のジムニーのエンジンに採用されています。ターボチャージャーはエンジンオイルで潤滑されるため、エンジンオイルの定期交換が不可欠です。IMPSでは、エンジンの保護、レスポンス向上、ターボチャージャーの保護、ターボの過給圧レスポンス向上に効果があるMOTULエンジンオイルを推奨しております。通常の軽自動車と比較して重量が重いため、エンジン負荷は大きくなります。常に推奨しているのは、運行者自らが行うエンジンオイルレベルゲージの目視点検です。オイル量や汚れ具合の変化を把握することで、様々な使用頻度に対応したエンジンオイル交換が可能となります。その他の油脂類は、冷却液をKEMITEC PG55 IMPS黄色、ATフルードをMOTUL ATFへ交換いたしました。スパークプラグ、ベルトとテンショナーベアリング、バッテリーも交換し、メンテナンスを完了いたしました。バッテリーの定期交換も非常に重要です。  排気ガス漏洩の原因は、エキゾーストマニホールドのクラック発生です。エキゾーストマニホールドは、エンジンから排出される排気ガスをターボチャージャーへ導く通路であり、鉄製で高温下で使用されるため、長年の使用による振動などで破損する可能性があります。JB23W-1型は初期タイプであるため、クラックが発生しやすい傾向にあります。JB23W-5型~10型では、エキゾーストマニホールドの設計が改善されています。 3気筒エンジンの排気ガス集合部における破損状況です。3気筒の排気ガス通路が1つに集約される箇所は、特に高温となるため、この部分に亀裂が生じると排気ガスが漏洩します。排気ガス漏洩の状態では、ターボチャージャーの熱エネルギー利用効率が低下し、過給圧が不安定になります。ターボチャージャーの効率的な動作には、高い熱エネルギーが不可欠です。また、エンジンやターボチャージャーに接続されるガスケット(固定用シール材)の破損により、排気ガス漏洩が発生する場合もあります。今回のケースでは、全ての新品部品への交換を実施し、問題を解消しました。その結果、適正なブースト圧が確保され、...

JA11Cサスペンション・リーフスプリングの交換

前回のサスペンション・リーフスプリングの曲げ修正から再入庫となりました。 https://4x4imps-techspotlight.blogspot.com/2025/06/ja11cimpslsd.html プレス機による曲げ修正では一時的な処置となり、オーナー様のご納得を得ることができませんでした。そのため、同一のリーフスプリングを新品に交換いたしました。幸いにも、4x4エンジニアリング・カントリーサス・リーフスプリングセットの在庫があり、交換作業を円滑に進めることができました。交換後、車高は1G水平状態において左右均等となりました。旧車JA11は、車体の個体差やフレームの状態など、車両によって差異が見られること、アフターマーケットの新品パーツの生産が終了している場合や、スズキ純正部品の生産が終了している箇所もあることから、今後、メンテナンスやチューニングはより一層困難になることが予想されます。