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JA11V-AT リーフスプリングオーバーホール

リーフスプリングから音がするとの修理依頼を受け、リーフスプリングオーバーホールを実施いたしました。リーフスプリングの構造を熟知した上で行う必要がある作業です。分解して点検したところ、2番リーフのサイレンサーパッドの摩耗が限界を超えておりました。また、ヘルパーリーフの板間摩擦が強かったためか、こちらも摩耗が進んでおりました。摩耗損傷が大きい場合はリーフスプリング交換が必要となりますが、今回のケースはメンテナンスで修復可能なレベルであったため、板間にグリースアップを施し、サイレンサーパッドを交換いたしました。シャックルブッシュ、アイブッシュも新品に交換いたしました。なお、修復のための補修部品が生産販売終了となっている場合は、修理不可と判断させていただく場合がございます。 リヤリーフスプリングも同様に分解いたしました。センターボルトが固着しておりましたため、サンダーでボルトを切断し、交換いたしました。曲がりやリーフスプリングのヘタリについても点検いたしました。 サイレンサーパッドを取り外したところ、摩耗により薄くなっていることが確認されました。金属同士の摩擦を軽減するため、末端部には樹脂製の摩擦係数が低いパッドが装着されています。 社外品サイレンサーパッド(持ち込み)を8枚使用しているようです。 経年劣化したアイブッシュは、ゴム部分が破断していました。アイブッシュはフレームに設置されたブラケットにボルトで固定されていますが、経年劣化が進むとボルトが錆びつき固着し、切断しなければリーフスプリングの取り外しが困難となるケースも見受けられます。 リーフスプリングは、親バネが巻くアップターンドアイに圧入されます。IMPS高次元サスペンションキットJA11(生産終了品)に採用されていたリーフスプリングは、フルテーパーリーフでミリタリーラッパーでした。ベルリン巻き、キャスターウェッジ、4x4エンジニアリングの鍛造シャックルなど、数々の銘品によるリーフスプリングサスペンションセッティングは、理解しておくべき重要な要素です。

JB23W-6型AT エンジン・アイドリング異常

  JB23W-6型AT・K6Aエンジン搭載車におけるアイドリング異常の診断 アイドリング時にエンジン回転数が2,500rpmから3,000rpmを繰り返すハンチング現象が発生しました。冷間時ファーストアイドルおよび暖気後のアイドリング制御にも異常が見られました。SDT2診断機を用いてダイアグコードを確認しましたが、異常コードは記録されていませんでした。スロットルボディーを点検し清掃を行い、ISCバルブを点検しました。ISCバルブをスロットルボディーから取り外し、コネクターを接続した状態でIGキーON・OFFを行い、ISCバルブの動作確認を行いましたが、動作しませんでした。そのため、ISCバルブを交換しました。ECMからスロットルセンサーまでのワイヤーハーネス間の電圧測定を行ったところ、ECMからスロットルセンサーへ異常な電圧が確認されました。ISCバルブがショートした可能性があり、ECM内部基盤損傷の疑いが生じたため、ECM本体を交換しました。その結果、アイドリングは正常に戻りました。ISCバルブとECM内部異常が原因と判断されました。6型までのECM本体はリプログラミング不可のため、本体交換となりました。 試走を行ったところ、アイドリング、加速ともに正常で良好な状態となりました。