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JB64W パワーステアリングコントローラーの交換

JB64Wのパワーステアリングの不具合が発生

ハンドルが重たいままの走行になったとのことで、修理依頼を受けました。ユーザー様は旅先にて不具合に見舞われ、現地の修理工場へ点検依頼を行い、後日に我々の方で整備となりました。スズキ・スマート・ダイアグノーシス・テスター・2(SUZUKI SDT-2)を用いてECM(車両CPU)へ保存されている故障診断DTCコード(ダイアグコード)を確認したところ、パワーステアリングコントローラーの不良が考えられたため指示通りユニットを交換となりました。
パワーステアリングは電動モータでハンドル(ステアリングホイール)の操舵力をアシストする構造です。電動モータアシスト制御はECM制御とESP制御とパワーステアリングコントローラ制御で行なっています。自己診断ダイアグコードはパワーステアリング系統となります。
ステアリングの不具合が発生すると、パワーステアリングが停止するフェイルセーフになり、ハンドルがマニュアルステアリングになります。
今回はフェイルセーフを行うためのリレーが異常と判断されていました。リレーはパワーステリングコントローラ内にあり非分解式です。SDT-2の診断結果はリレーへ過大な電圧がかかりリレーが溶着した可能性があるとのことでした。修理方法はコントローラの交換になりますが、もしリレー部分だけを交換できても、周辺基盤のダメージも考えられるため交換となるのでしょう。

JB64Wセッティングにて注意すべき点は、サスペンション変更に伴いハンドル(ステアリングホイール)位置が変わるため、タイヤアライメント調整を行う必要があります。その後、SDT-2にてステアリング角補正値校正の作業を行うことです。(ハンドルの交換作業でも校正作業が必要です)ステアリング角補正値校正作業は、ステアリングの中立位置0点が記憶されている0点とズレが生じため制御に影響が出るために行う作業です。(パワーステアリングコントローラに記憶されていてバッテリー電源を遮断しても、ヒューズを抜いてもリセットされません)
JB64WとJB74Wでは、制御面のメンテナンスも大切になってきています。