4x4IMPSオリジナルのIMPSアルティメイト・リヤLSDのメンテナンスとして、オーバーホールの依頼を受け付け作業となりました。
IMPSアルティメイト・リヤLSDタイプ2が装着されていました。IMPSアルティメイト・リヤLSDは内圧式クラッチ多板タイプです。IMPSアルティメイトLSDオリジナル・クラッチディスク・リペアキットをご用意しています。使用によるクラッチディスクの消耗が進み、イニシャルトルクの低下やチャタリング過大などをリペアキットで点検交換することで安定したLSD効果を維持できます。
ダミーシャフトにダイアルゲージをセッティングして測定。0.01mm単位のダイアルゲージは定盤の上で0点調整を必ず行います。セットしたピニオンギヤダミーとデフキャリアの位置を測定し、調整シムを選択。調整シムは数十種類から選択します。ダミーピニオンシャフトのプレロード設定がとても重要です。
コースト側(エンジンブレーキやリバース時のギヤ歯面)も中央とし、良好な歯当たりを出しました。治具にて組み付けを行い、新品部品組み付けもあり、1回の作業で歯当たりを出せました。
コンパニオンフランジはベアリング馴染み分を考慮して2.8~3.0Nmとしました。ジムニーの使用状況にもよりますが、積載物が重めの場合、積載量の荷重はデフに掛かってきます。特にピニオンギヤには大きな負荷になります。また、大径タイヤのセッティングでは、リングギヤとピニオンギヤの歯当たりが良好でなければ、ギヤ破損の可能性が高くなります。歯当たりはとても重要かつ、繊細な作業となります。試走では、とてもスムーズな回転を確認。タイヤへ動力がロス少なく伝達されている手応えを感じます。また、LSDを正常に機能させ続けるためにも、ピニオンギヤのベアリング交換と適正な分解組み付けがとても大切です。