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IMPSサスペンション・バインディング・チューニング JB64W

フロントコントロールアームとリアコントロールアームのアクスルサイドブッシュを変更


サスペンションはノーマルセッティング。コントロールアーム長などの変更はせず、アームとアクスルを接続するブッシュとアームとフレームを接続するブッシュを変更してバインディングをセッティング。
バインディングとは、拘束する意味があります。サスペンションではアームの可動範囲の限界が引き起こすロスであり、それぞれ異なる方向に可動するサスペンションアームのリンク構造はお互いに干渉し合い拘束し合うのです。
バインディングはサスペンションのスムースな動きを想像以上に妨げるものです。
 オフロードシーンとクロスカントリー走行に特化するならば、適正な長さを持つコントロールアームと大きく傾くアクスルの捻じれを作り出し、バインディングはゼロに近くなるほどサスストロークがスムースに動かすことで絶大なトラクションを得るベースにさせる目標が掲げられますが、アスファルト路面の操縦安定性は反面します。

ピボットブッシュをゴムブッシュからピローブッシュへセッティング

JB64Wのノーマルサスペンションの4X4IMPS評価の中で、アクスルの不確かな位置決めを感じたためバインディングに着目。アクスルサイドのゴムブッシュ硬度はノーマルでは、ややソフト。リアアクスルサイドブッシュではブッシュゴム容量は少なく、アスファルト路面のコーナーリングではブッシュ変形量が大きい手応えを感じる。フレームのピボットブラケットを介して接続するノーマルのピボットゴムブッシュは大きく悪影響を及ぼすレベルでは無いが、アームブラケット形状とブッシュ形状が動きの制約を受けやすい。
ピボットブッシュをピローブッシュ化によりピボットブッシュ変形はゼロとなりピローブッシュ作用角の許される範囲まではスムースな動きとなります。変形が無くなることでダイレクトな力の伝達に近づき、車体の応答性を素早くさせます。
アクスルサイドブッシュのゴム硬度と容量を変化させるのと同時に、増加しつつあるバインディングをピボットピローブッシュをセッティングすることでサスリンク構造が引き起こす不調和を減らす狙いがあります。IMPSバインディングチューニングにより、ノーマルサスペンションのスペックはそのままに、アクスルの適正な位置決めとなりステアリングの応答と操安性が向上します。アクセルオンオフのトラクション面ではタイヤのグリップポイントが想定する手応えに近づいたとおもいます。

 強化ラテラルロッド&ピローブッシュへセッティング

ノーマルラテラルロッド(上)は非調整式でブッシュはゴムブッシュとなります。ブッシュ部分とロッドは溶接による接合で経年劣化によりクラックが入る箇所でもあります。パイプ形状鋼材は薄く剛性面では最適とはいえません。
強化ラテラルロッド&ピローブッシュ(下)はピローブッシュ部分とロッドにネジにて接合されロッドの回転により調整可能となるターンバックル式となっています。パイプ鋼材は強固なタイプ。横力に対する剛性は十二分です。ラテラルロッドにかかる力はアクスルのずれを支えるだけではなくジムニー全体にかかる力なので、そのエネルギーは非常に大きいのです。無論、フレームラテラルブラケットの強度剛性も確保されていなければならない部分。

また、バインディングチューニングの根本はサスペンションのリンク構造自体で操縦安定性とバインディングフリーを両立することが理想です。が、サスペンションジメトリーを深く理解し実現化するにはとても難しいチューニングです。
ノーマルのディメンションを崩すことなく、ブッシュチューニングでサスペンション機能がより発揮できると日常の操作が楽しくなるのです。