2008年式 JB23W-7型 のトータルバランス考えたセッティングを行いました。
走行距離が約50000kmと状態の良いJB23W-7型ノーマルジムニーをベースに一般走行をスポイルすることなく、悪路走行の改善を目的に総合的にセッティングを行いました。
まずは、トランスファーのメンテナンス・オーバーホール作業となります。大きく目立ったダメージは無い状態のトランスファー内部ですが、各部の金属当たりも出始めています。悪路走行でドライバーがコントロールを行いやすくトラクションを得られるための4x4/HiレンジLowレンジのギヤ比のセッティングもオーバーホールと同時に行いました。
各部を分解。洗浄前は各部に黒ずんだ油膜と汚れがあります。洗浄を行い、点検。ベアリングを全て交換します。
ZEAL Hi/Lowレンジギヤーセットを採用しています。こちらも洗浄を行います。製品保護油を取り除くと同時に目視確認を行います。非常に精密に作り込まれており、仕上がりもとても良く信頼性が非常に高いです。
トランスファーケース内部を研削加工を必要とします。併せてシフトフォークも研削加工を要します。内部全体のクリアランスがややタイトなため調整用スナップリングを用いて適正に組み付けを行います。
LSDクラッチディスク多板式です。クラッチディスクは高剛性LSDケースに内蔵されます。LSDオイルが循環されるように考えられたオイルスルーホールがあります。LSDデフ取り付け時にはサイドベアリングを新品へ交換を推奨しています。
IMPSアルティメイト・リヤ・LSDデフをリングギヤへ組み付けていきます。この際、リングギヤが歪んでいないことを点検することが重要です。また、取り付けボルトの締め付けトルクを適正に作業することも、適正なギヤ・バックラッシュとするために重要な作業です。デフサイズに見合わない大幅な大径タイヤによる急激なタイヤグリップは、デファレンシャルへ負担が大きくなります。