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JB64W トランスファー・ローギアー・セッティング

 

JB64W-1型トランスファー・ローギアーセッティングを行いました。前モデルジムニーJB23Wは1型から4型まではレバー式です。JB23W-5型から10型では電動アクチュエーターシフト式に。そして、現行モデルジムニーJB64Wにてトランスファーレバー式に戻ったことがユーザーに好評です。JB23W-5型から10型のトランスファー構造3軸式チェーンドライブは変わりは無いです。が、3軸式ギア形式(インプットシャフト・カウンターシャフト・メインアウトプットシャフト)はJB23W-5型から回帰したのです。が、インプットシャフトからメインシャフトへの駆動伝達はチェーンドライブなのです。チェーンドライブはJB23W-1型から3型にて採用されています。チェーンドライブはパワートレーンのメカニカルノイズ低減に貢献しているとおもいます。
JB64Wの3軸式チェーンドライブトランスファー構造はこれまでのジムニーに搭載されてきたスタイルを上手くまとめて作られているとおもいます。レバー式に回帰したのだから、トランスファーNポジションも作り込んでほしかったです。

JB23W-1型から3型(JA22Wも同様)のローギアーはメインシャフト1軸上にプラネタリーギアユニットを配置してローギアーセレクトとしていました。プラネタリーギアユニットにてローギアー化するには、プラネタリーギアユニットを拡大しなければ大きな減速比が得られないと考察。同軸上に置けるプラネタリーギアーユニットのローギアードは良いメリットがあるとおもいます。
コンパニオンフランジやケース分解にはプラーやSSTを用います。

走行距離約18400km。ケースの内壁に汚れが堆積。シャフトベアリングなどの金属当たりが出始め細かい粒子がオイルに混ざり合い、オイル攪拌ケース内壁に堆積。入り組んだ形状のケースは、ケース内側に油路が設けられオイル攪拌により入り組んだ場所へオイルが流れ込む構造です。ドライサンプのようなジェットは無いものの、ギアがオイルに浸かって巻き上げたオイルをケース内壁油路に流れ込む配慮がされていて良い作りです。

ローギアーのみセッティング。分解洗浄を行い、各部点検。走行距離も少なくベアリングとオイルシールは再使用。当たりが良好です。

ローギアーはメインシャフトローとカウンターギアを変更。ハイギアはノーマルギアレシオ。
組み込みはレバー式のため整備性はシンプルで良好です。ローギアー組み込みには切削加工を要します。
組み込み後、ジムニー車体にトランスファー搭載。2WDから4WD Hi/Low各シフトを確認。試走したのちオイル漏れの確認を行い完了です。
次回のクロカン走行では、4WD Lowレンジローギアードの低速走行を満喫できますね。

8月9日から15日までIMPS夏季休業日となります。よろしくお願い申し上げます。