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JA11V-2型 パノラマミックルーフのメンテナンス

旅の相棒とのことで走行に関わる箇所を点検しました。
ラジエータコアフィンチューブ周辺から冷却液が漏れています。JA11やJA12/JA22はラジエータが車体フレーム左右に跨ぐようにしてブラケットを介して直接取り付く構造のため、振動がラジエータに集中。真鍮素材のラジエータアッパーロアータンク部とブラケットのロウ付けが剥がれているケースは少なくありません。ラジエータをオーバーホウルをラジエータ修理専門会社に依頼。

フロントホイールハブも時間経過のあるジムニーでは必ず点検する箇所です。ステアリング操舵に影響がとても多く、ハブベアリングや操舵軸となるキングピンベアリング、アクスルナックル部のグレース漏れ、グリース切れ、ベアリングプレロード過少があるためステアリングウォブルを誘発する要因です。
アクスルリジットサスペンションに乗っているからこそ、小まめにメンテナンスしたい箇所。
ラジエータは内部の冷却剤の残留物はラジエータコアフィンを塞ぎ冷却効率を落としてしまいます。ラジエーターオーバーホウルにより内部をクリーンに。取り付けの際はラジエータホース、ウォーターホース、ウォーターパイプガスケット全て修理交換。

フロントホイールハブオーバーホウル。分解し洗浄後、各パーツを点検。ハブベアリング、キングピンベアリング交換グリースパッキング後組み付け、ベアリングプレロード調整し、ナックルシールを交換。アクスルチューブのナックル(ボール型)の汚れ錆びを取り除き、ステアリングの動きをスムーズにすることが重要です。
フロントブレーキキャリパーオーバーホウル。ブレーキキャリパーも定期点検箇所です。ブレーキパッドが少なくなった状態で長い時間経過していた場合はキャリパーピスト&シールを交換。キャリパースライドピストンの錆びやグリース切れもスライドピン交換、ダストブーツ交換を行い修理です。
付随してステアリングリンクジョイントも点検。

スズキ純正部品ブレーキディスクロータにて交換。ディスクパッドも純正部品にて交換。

リアドラムブレーキを点検。リアブレーキシューを押すホイールシリンダーからブレーキ液漏れを確認。ホイールシリンダーが固着。シューセット、ホイールシリンダー交換。

クラシカルな構造のドラムブレーキですが、適正な整備をしていることで制動することができます。
ウィンドウガラスラン、ウェザーストリップの交換依頼。ゴムが劣化していました。雨漏れの要因となります。合わせてウィンドーガラスレギュレーター(ウィンドウ昇降機)を交換。ウィンドウは手動式回転レバーで開閉ですので、スムーズな開閉が求められます。

JA11は年式的な経年劣化が進んでいます。早期修理をお勧めします。また、点検後作業は多くの時間を要します。